戸建て住宅REIT
先日、Blackstoneが子会社のInvitation HomesをREITとして上場させる計画との報道が出ました(参考:Bloomberg記事)。
リーマン・ショックまでは、アメリカでも戸建て住宅の賃貸市場というものは機関投資家ではなく、個人等の地元の小さな投資家がプレーヤーとなるマーケットでした。機関投資家にとっては、ばらばらに散らばった住宅を所有しても管理コストがかさみ、規模の経済が働かずにアパートと比べてメリットが無いため、機関投資家は参入しませんでした。
ところがリーマン・ショックにより住宅価格が暴落、抵当物件等がまとまって売りに出されるようになり、機関投資家も1つのエリアにまとまって物件を買うことができたため、それをきっかけとして戸建て住宅REITも生まれています。規模の経済を追うためか合併も進み、現在以下のようなREITがあります。
American Homes 4 Rent (ティッカーシンボル:AMH)
Colony Starwood Homes (ティッカーシンボル:SFR)
Altisource Residential Corporation (ティッカーシンボル:RESI)
Silver Bay Realty Trust Corp. (ティッカーシンボル:SBY)
最大手のAmerican Homes 4 Rentは約5万戸を所有しており、Invitation Homesも同程度の規模です。
今後の展開
アメリカでも新しくマイナーなREITセクターであるため、今後さらに発展するのかどうか、まだまだ分かりません。米国での住宅に対する賃貸需要は相変わらず底堅いので、今後も成長していく可能性はあると思います。日本では今のところ戸建て住宅に投資するリートは無いようですね。