2018年5月2日

中古住宅インスペクションのあるべき姿


日本でも中古住宅の流通促進のため、インスペクションの普及に向けた動きが進んできています。

住宅市場は、一般消費者が購入者となることが想定されているので、不動産マーケットのなかでも特殊な市場だと感じます。オフィス等の商業用不動産における商習慣が適用されるようになれば、より良い市場になると思うことはよくあります。その一例がインスペクションです。

日本のインスペクションは、専門家が第三者としての中立的立場から行い、インスペクションを行った場合は重要事項説明の際に買主に説明することが義務付けられるようです。

こと不動産の業界においては、「中立的な第三者」はあくまでも理想論で、実際は存在しません。

オフィス等の取引の場合は、買主がコンサルを雇い、物件に瑕疵が無いかをチェックします(デューデリジェンスと呼ばれます)。瑕疵が見つかった場合は、コンサルが修理にいくらかかるか等という情報も提示しますので、それを元に売主と値引き交渉をすることになります。問題が大きければ買わないという判断もあり得ます。

コンサルが売主により雇われている場合と、買主により雇われている場合では、当然検査結果は異なります。中古住宅を買う場合においても、買主が自分で専門家を雇い、インスペクションを行う方が自然です。
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