2012年10月22日

日本の家計を苦しめる家賃

イケダハヤトさんの記事を見て、「収入の3割が家賃」と一般的に言われていることを思い出しました。



確かにこの「家賃(やローンの支払)は収入の3割まで」という目安は、不動産検索サイトや雑誌特集などでよく目にします。ふと、これは日本だけの相場観なのか、他国でも大体その程度なのかが気になったので調べてみました。

下図は、家計の総支出における住宅費+水光熱費の占める割合を示したものです。水光熱費が含まれていることと、収入に対してではなく支出に対する割合であることに注意が必要です。持ち家のコストは、仮にその家を借りた場合の家賃がカウントされています。

データ元:国連「National Accounts Official Country Data
2010年データのHousing, water, electricity, gas and other fuels
÷ Household final consumption expenditure より算出

日本の家計支出の25.3%を住宅費用が占めており、やはり日本は海外諸国と比較しても、住宅費用の負担が重いようです。日本より人口密度の高いシンガポール(18.1%)や香港(18.8%)、韓国(16.2%)よりも高いというのが意外でした。他の国・年・支出項目についてもデータが公開されていますので、詳しく知りたい方はデータ元をご覧下さい。

こちらの記事(日本の高い住宅費用が生活の質を下げる)でも指摘した通り、日本の住宅はコストが高いうえに狭く、生活クオリティを下げており、高い住宅費用というのは、日本の社会問題と言えます。特に東京では、あれほど狭い20㎡程度の部屋に住むために、当然のように8万円払う、というような状況を変えていく必要があります。シェアハウスも家賃負担を抑える1つの方法ですが、住まい方の標準にはならないと思いますので、普通の(1家族1住宅の)住宅コストを下げる必要があるでしょう。

1つの解は、賃貸住宅の契約方法について、定期賃貸借契約をスタンダードにしていくことだと思いますが、これについてはまた別の記事で取り上げます。




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