2016年2月6日

アメリカ不動産のリターンは2015年も好調

NCREIFのリターン情報が更新されました。

NCREIFとは


NCREIFはアメリカの不動産業界団体で、日本で言うと不動産証券化協会のようなイメージでしょうか。年金基金等の機関投資家の資金を運用するインベストメントマネージャー達が提供するデータに基づき、米国不動産のリターンインデックス(NCREIF Property Index (NPI))を公開しています。機関投資家が持つようなグレードA不動産(商業用不動産と言われる、賃貸用物件)のリターンの状況、と捉えておけばOKです。

2015年も引き続き好調


2015年のアメリカの不動産トータルリターンは年間13.3%でした。トータルリターンには、賃料からのリターンと、値上がりによるリターンの両方を含んでいます。S&P500が1.4%だったことと比べて、非常に強い数字です。

セクター別にみると、特にリテール、インダストリアルが好調だったことが分かります。

(Source: NCREIF)

Capレートは歴史的低さで、4.7〜4.8%程度です。

(Source: NCREIF)


ただ、国債と比べた時の相対的な価格感をスプレッド(不動産capレートと国債利回りの差)でみると、長期平均程度。

(Source: NCREIF)

海外からの資金流入が急増


キャップレートを押し下げている要因の1つに、好調な海外からの資金流入がありそうです。2015年の外国投資家によるアメリカ不動産投資金額は近年まれに見るボリューム。特にアジアからの投資急増が顕著です。

(Source: RCA)

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